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アメリカでビジネストラブルを防ぐためにできること、契約書の重要性
02.12.2026 | ブログ

契約上のトラブルとその予防策
弊所では多岐にわたる法律問題を扱っていますが、中でも特に多いのは「契約」に関するトラブルのご相談です。
契約と一口に言っても、それは企業間のビジネス取引に限られるわけではありません。
事務所や住居のリース契約、個人事業主の売買契約、雇用契約、さらには個人レベルでのお金の貸し借りなど。契約は私たちの身近な場面で幅広く用いられています。
契約書の本来の役割とリスク
契約書が法的に有効と認められるためには、カリフォルニア州法をはじめとする各州法で定められた一定の要件を満たしている必要があります。これらの要件は契約の目的や内容によって異なります。
本来、契約書は当事者間の誤解や紛争を防ぐために作成されるものです。しかし、曖昧な表現や解釈の余地がある言い回しが含まれていると、後々大きなトラブルへと発展してしまうケースも少なくありません。
よくある失敗例
- 知人にお金を貸す際に簡単な覚書を書いて署名した
- インターネットで見つけたテンプレートを使って契約書を作成した
- メールやテキストのやりとりのみが残っている
これらは、いざトラブルが生じた際に法的効力がほとんど認められないことが少なくありません。
また、当事者間で定めた違約金やペナルティが、法的に実現不可能な内容であるケースも多く見受けられます。一方で、法的に有効な契約書が存在する場合、そこに記載されていない口約束は、よほど特別な事情がない限り無効と判断されるのが一般的です。
日本人がアメリカ・カリフォルニアで契約する際の注意点
日本人がアメリカ・カリフォルニアで契約を締結したり、ビジネスを展開したりする場合、多くの場合は英語で契約書に署名することになります。内容を十分に理解しないまま署名してしまうことは、大きなリスクを伴います。
注意すべき例
- 契約解除時のペナルティが相手方に一方的に有利になっている
- 契約条件やトラブルの対処法が曖昧
- 紛争が生じた場合、他州の法律が適用される条項が含まれている
他州の法律が準拠法となっている場合には、その州で弁護士を探さなければならず、トラブル解決のために多額の費用と時間がかかる可能性が生じます。
弁護士の役割と契約前の重要性
弁護士は、依頼者の利益を守る立場で契約内容を確認・作成するため、契約当事者双方にとって中立というわけではありません。そのため、契約相手側の弁護士が作成した契約書は相手に有利な内容になっていることが多く、安易に署名するのは危険です。
契約前に行うべき対策
- 信頼できる弁護士に内容を確認してもらう
- 契約条項の作成や修正を依頼する
事前に対策をしていれば、多くのトラブルは未然に防ぐことが出来ます。万が一トラブルが生じた場合でも、迅速なサポートを受けることが可能です。
「契約前に弁護士費用を支払うのをためらった結果、後になってトラブルが発生し、契約書の作成やレビュー費用の何倍ものコストをかけて弁護士に依頼する」―このようなケースは残念ながら後を絶ちません。
「信頼関係があるから」は危険です
- 以前からの知り合いだから
- 一緒にビジネスをする予定だから
- これまでにも同様の取引をして、問題がなかったから
- 更新時に口約束をしているから
といった理由で、正式な契約書を作成せずにお金のやり取りやビジネスを始めることは、非常に大きなリスクを伴います。取引を円滑に進めるためにも、そして将来的なトラブルを防ぐためにも、専門家に依頼して法的に有効な契約書を作成し、その内容を正しく理解することは極めて重要です。
当事務所では、日本企業の商習慣を熟知した上で、契約書の作成・レビューを専門にしております。契約トラブルを未然に防ぐために、ぜひお気軽にご相談ください。